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ブレインハッカー 第12章 終章(1) [小説 < ブレインハッカー >]

ティンバック2 クラシックメッセンジャーバック M ブラック TB8-CMM-BK ティンバック2 クラシックメッセンジャーバック M ブラック TB8-CMM-BK
通勤時、自転車に乗ることもあり老舗ブランドということもあり購入しました。
外見はとても肌触り良く雨に濡れない、ロゴ部分は反射素材で出来ており夜間でも安心です。中も小分けできるポケットがついていますが、一番小さなXSでもそれなりの身の回り品程度は収納できますし、作りがしっかりしていますのでデザインと実用性を考えても値段に見合ったものと思います。高すぎることも安すぎることもなく妥当な価格です。自転車だけでなく普段出歩く際にもオシャレに最適なアイテムで、店頭で売ってるところが少ないので案外注目されます。何よりも素晴らしいのは水に濡れないこと。これに尽きます。詳しくはメーカーサイトで把握できるかと思います。

 

 

                             終章(1)

 達夫は大きなため息をつくと静かに立ち上がり、
「さぁ、行こう」
 と皆に声をかけた。
厨房を出て暫く行くと久木のようになったボディガードがうめき声をあげている。根の動きが遅くまだ顔は覆われていない。かすれる様な声で、
「た・す・け・て」
 と聞こえたが、達夫は、
「すまない」
 とだけ言うと先を急いだ。

 入り口のドアーは開け放たれ、研究員は逃げ出したようである。二階へ上がりボディガードのセキュリテイカードで研究エリアに入った。達夫はこのエリアに入るのに苦しさを感じた。自分の能力の恐ろしさを知らずに殺してしまった男のことを思い出したのだ。今でもあの男の最後の苦しみ、細胞の死にゆく瞬間、それらを忘れることは無い。ジュリアが管理室から鍵を持ち出し、居室のドアーを一つずつ開けていった。中から一人二人と出て来る。

「ここから出ましょう、家に帰れるのよ」
 とジュリアが大声で叫んだ。だが集まったのは日本人の青年が三人だけだった。まだ事態がよく飲み込めず呆然としている。
「君たちの他に年老いたアメリカ人がいたのを知らないか」
 と達夫が聞くと、その青年は預かっているものがあると、小さな紙片を見せた。
<ジェフ・ジャレット94320553>名前と番号が書いてある。

「これは?」
「廊下ですれ違ったときにこっそり渡されました」
「今どこにいる」
「……死にました」
「どうして死んだと?」
「ジェフと一緒に見ました。」
「一緒に?」
「ええ、ある晩金縛りのような感じになって目を開けると彼がいました。私の体の上に乗っているのですが不思議と苦しい感じはしませんでした。私は対外離脱が出来るので、その状態からすぐに彼と同じようになることが出来たのです。ジェフと一緒に壁をすり抜けて研究室に行くとベッドに彼が横たわっていました。

 手足を拘束され無残な姿でした。脳みそが剥き出しで、半分の脳は大きな水槽に入れられ、たくさんの電極とコードが繋がっていました。身体のほうには残りの半分と生命維持に必要な中枢が残されていました。ジェフは最後の姿を私に見せようとしたのです。ジェフは表情一つ変えず暫く私と一緒に残酷な実験を見ていました。

 研究者は生きたジェフの脳に様々な刺激を与えたり、ときには身体に苦痛を与えていました。その度にジェフの顔は苦痛に歪みました。麻酔はかかっていませんでした。最後は全身をブルブルと痙攣させ、そして心臓が止まったのです。研究者は残りの残酷な実験を続行するために懸命に蘇生術を試みていましたが、見ていたジェフは首を横に振って微笑みました。もう身体に戻るつもりは無かったのです。ジェフはまたどこかへ行こうとするので私もついて行こうとすると止められました。それがジェフを見た最後でした。あなたもジェフを知っているのですか?」
「俺の友達だった」と達夫は残念そうに言った。

 

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