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第1章23 [宇宙人になっちまった]

「あの円盤を見ればエフが地球外から来た事は間違いないだろう。優れた科学文明を持っていることも一目瞭然だよ。しかし絶対に私の神ではないし、自己紹介する神なんて聞いたことがない。まずは宇宙のどこから来たとか、目的とか、なぜ我々を知っているのか、そんなことから説明してもらいたい」
 ドクターは先ほどとは違い、少し落ち着いてきたようだ。
「君たちは言葉で理解するから難しいね。それにね、神って言い出したのは君たちなんだよ。僕たちは君たちを作ってね、知らないことをいっぱい教えてあげたからね。ずっと昔の話だけどさ。だからね、君たちのことはずっと昔から知っていたよ。今まではね、時々知らないことを教えるだけだったけどね、それだけじゃダメになったんだ。でもそれは僕のせいじゃないよ。全部君たちのせいだね。あれほど悪魔のことを教えたのにちっとも気をつけないからだよ。僕が円盤に乗って悪魔を懲らしめてもいいけど、そんなことをしたら何にもならないし僕が悪魔にされてしまうからね。侵略とかなんとか言ってね。だからね、僕と同じサードブレイン付きの脳をプレゼンとしたんだ。君たちなら悪魔を懲らしめることが出来るからだよ」
 エフは話し終えるとまたスイッチが切れたように黙った。ドクターは腕組みをして考えている。エフの言ったことが本当だとしたら人類史とか歴史とかの根幹が揺らいでしまう。
「人間を創造したという方法を教えてもらいたい」
 ドクターはエフを睨みながら言った。
「簡単だよ、僕たちの遺伝子を君たちにプレゼントしたんだよ。君たちだけの力じゃね、ここまで進化できなかったよ。僕たちの遺伝子のおかげで奇跡のような進化が出来たんだ。
僕たちの遺伝子がなかったら今でもサルと変わらない生活をしていたよ」
 エフは話し終えるとまたスイッチが切れたようになった。

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