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トランス(8) [小説 < ブレインハッカー >]

ギターヒーロー3 レジェンド オブ ロック(ギターヒーロー3専用「ワイヤレス レスポールコントローラー」同梱) 
ギターヒーロー3 レジェンド オブ ロック(ギターヒーロー3専用「ワイヤレス レスポールコントローラー」同梱)
アクティビジョン
アジア版を去年購入してプレイしてます。ギター弾いたこと無くても問題ありません。 逆に弾ける人は最初違和感あってやりづらいかも? しかしそんな事は些細な事と思えるぐらい面白いです。 最初は激ムズに感じますが馴れると結構いけるようになります。
自分は最初ノーマルモードすら難しく感じていたのが今ではハードやエキスパートやってます。上手くなっていくのを体感できるのが面白さの一つかも。
ただリズムに合わせてボタン押してるだけなのに何でこんなに面白いんだろう・・・w
曲のリスト見て「知ってる曲が少ない」とか思ってる人も多いかもしれませんが、結構ノリのいい選曲なので、逆にこれで好きになりCD買っちゃう人もいると思います。
自分もドラフォ(ゲーム中最高難易度)のCD買っちゃいました。
追加曲も結構揃ってきてるし(日本版でも出来るのかは調べてないので分かりません)
HALOのテーマやリンキンパーク、デフレパード、色々出てます。(レビューより)
                                   トランス(8)
 いったん薄れかけた感情の中に沸いてきた無上の喜び……その感情が肉体に戻ろうとする意識を強くした。周りをもう一度見回してみると、星ではない光りがあちらこちらに漂っている。赤っぽい光り、寂しそうな青い光り、黄色…………それぞれ微妙な色の違いを見せながら漂っている。
 どの光りにも誰かの意識が包まれているように思える。子供の頃に人は死んだらお星さまになると聞いたことを思い出した。物ごとの理屈がわかってくると、そんな話はおとぎ話だと思っていたが、間違ったことではないように思える。勿論肉体の目では、この光りは見えないが、自分が意識だけの存在になってみるとそのことがよく分かるのだ。ここは時間も空間も距離も関係無い。極小に圧縮されたミクロの世界とも言えるし、無限の広がりをもっているともいえる。
 それぞれの光りは仲間を求めるように激しく動き回るものもあれば、宇宙の海原をまるで楽しむように漂っているものもある。一つの光りの中に数人の意識を感じるものもあれば、たった一人のものもある。それぞれの光りの中でそれぞれの記憶を味わっているようにも思える。宇宙はそれらの記憶を全て飲み込む巨大な貯蔵庫のように思えた。
 二人が感じている無上の喜びは意識のエネルギーを急激に増し、帰るべき肉体を求め始めた。この世界に留まっていることは出来ないと感じるのだ。二人を包んでいた光は猛烈な勢いで加速し、出会ったときのようにまた二つの光に分かれた。そして意識が薄れていった。
 伸也は身体の重さを感じた。なんという重さだろうか、肉体とは、重力とはこれほど重いものなのだろうか。まるで鋼鉄の塊にでもなったような気分がする。重い瞼をゆっくり開けると、懐かしい顔が見える。昭彦に達夫、竜太郎、村木、ジュリアが心配そうに伸也を覗き込んでいる。
「大丈夫?………」
 と達夫が話しかけると、伸也は黙って頷くと隣の由美を見た。まだ動かない。伸也が繋いだ手を握り締めると、由美の手がかすかに動き握り返してきた。そしてゆっくり目を開け、
「伸也さん、ありがとうね」
 と言って伸也に抱きついた。
「いやぁ、心配したぞ。よかったよかった」
 と村木が嬉しそうに言うと、見ていたみんなもやれやれと言うように身体の力を緩めた。
「どうなっていたんですか?」
 と由美が聞くと、
「身体が硬直したようになって何をしても目覚めなかったんだ。心臓が壊れるかと思うほど早く動いて、呼吸は荒くなるしね。それで伸也君が由美さんを連れ戻しに行ったって訳さ。暫くすると伸也君も同じようになったんだけどね、でもそれ程長くはなくて、少し経つと二人とも深い眠りに入ったように目覚めなかったんだ。昭彦君が君達の意識を探ったけどまるで手がかりが無くてお手上げ状態でね、でもまぁ、無事に戻れてよかったよ」
 と村木が言った。
「それで、二人はどうなってたの?」
 と昭彦が聞くと、
とにかく驚きました。浅草で俺達に入ってきた女、例の武者ですよ。妙なことの出来る女で、意識だけの俺達を見ることが出来るし、その俺達を操るようなことが出来るんです。おかげで俺達は宇宙の迷子になるところでした。よく言う、魂を抜くみたいなことです。何故だか身体に戻れなくなるんです。何処に戻ればいいのか分からなくなって彷徨ってしまうんです。おそらくあのままでいれば、俺達は眠り続けるか、目覚めることがあってもそれは抜け殻みたいで、ふらふらと彷徨うことしか出来なかったと思いますよ。体と心が別々になって彷徨い始めるんですよ。迂闊に近づけない恐ろしい女ですね」
 と伸也は唇を噛んだ。
「由美さんは?」
 と聞かれると、
「恐ろしかったわ。あの女の目は二度と見たくない。どうしたらあんな恐ろしい目が出来るのかしら…………あ、でも一つだけ分かったことがあったわ。女達は車に乗ってて新宿近くの高速を走ってた。大きな乗用車で外車。四人乗ってた。もう私達の場所を知られたのかしら……」
 と言った。
「とにかく此処にいる訳にはいかないでしょう。もし奴らが俺達の場所を知っているなら、もうあまり時間は無いですね。すぐ行きましょう」
 と達夫が皆に言った。
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